企業が先行き見越した人材育成に意欲=JAC調査

ジェイ・エイ・シー・リクルートメント(JAC)は28日、2019年第3四半期(7—9月)のアジア各国のホワイトカラー人材紹介市場動向調査結果を発表。 マレーシアについては、市場は引き続き慎重姿勢ながら、多くの企業が1年先を見越した市場開拓や人材育成などに意欲をもっていると分析した。

同社マレーシア法人の求人数は前期比では大きな変動はなく、前年同期比で 2%の減少となり、うち日系企業が微減となったが、外資系企業では前期比17%の増加となった。

JACによると、職種では法務/コンプライアンス、ファクトリーオートメーション・ロボティクスに関わる技術者、昨年低調していた建築・建設業界の求人が増加。昨年の政権交代後、凍結されていた鉄道や都市開発等のプロジェクトが今年に入り徐々に動き始めたことから、それに伴う求人が活発化した。また前期同様、BPO/SSC(シェアードサービスセンター) 業界についても引き続き引き合いが強い。プロジェクトごとに求められる多言語人材を短期間で確保する必要があるため需給が逼迫しており、求人オファー時の年収も 20—30%増加するケースが目立つという。地域別では、電気電子部品の企業が多いペナンで特に求人の減少が目立ち、外資系を中心に年内一杯採用を凍結する動きが出ている。

求職者の動向についてJACは、「マレーシア人の登録者の動きに大きな変化はないが、景気の動向を気にしながら慎重に転職活動している様子が伺える。日本人の登録者数にも大きな変化はないが、この1年ほど日本在住の50—60代男性で積極的な転職活動の増加が目立っている」としている。

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