労働者の精神疾患が増加、損失額は年間144.6億リンギに
【クアラルンプール】
メンタルヘルス・サービスのリレート・メンタル・ヘルス・マレーシアによると、マレーシア人労働者の精神衛生上の問題による2018年の企業の損失額は累計で144.6億リンギだった。国内総生産(GDP)の1%を占めるという。
うち68%は体調が優れない中で出社したことにより出た損失額で、金額にすると約100億リンギに上る。また欠勤により32.8億リンギ、退職により13.4億リンギの損失が出たという。
リレートの創設者、チュア・ソクニン医師によると、損失額は保守的なもので、実際はこれよりも多いことが見込まれている。
精神疾患を持つ人が増えており、2005年はわずか人口の10.5%程度だったが、2015年には29%に増加した。
精神疾患者の増加にも関わらず、企業の大半は対応方法を知らずに、精神疾患を抱える従業員に対し低い評価を与えている傾向にある。
精神疾患者の傾向としては、生産性が低く、モチベーションに欠けており、適切な支援や治療をすることで回復することもできるという。
(ザ・スター、2月18日、フリー・マレーシア・トゥデー、2月17日)