男女の賃金格差が依然存在、中央値で115リンギ
統計局が先ごろ発表した「2018年賃金調査リポート」によると、マレーシア人の被雇用者の賃金の中央値は2,308リンギとなり、前年調査の2,160リンギから148リンギアップした。一方で、女性は2,227リンギと男性(2,342リンギ)より115リンギも低くなり、男女間の賃金格差が依然として存在することが明らかになった。
セクター別で男女差が最も大きかったのは、手工芸関連販売の34.9%で、サービス&販売が28.5%、一般労働が27.3%、工場機械オペレーター&組立が25.4%、マネジャーが20.3%、専門職が15.0%となった。学歴別の男女差は大卒で19.5%、ディプロマで9.9%、STPMで14.9%、SPM以下が20.9%となった。
世界銀行のシニアエコノミスト、アヒム・シュミレン氏は、「マレーシア人の女性は男性よりも教育水準が高い傾向がある。大卒レベルでは2017年の卒業生の約60%が女性だった。男女の教育(およびその他の生産的特性)の違いを考えると、男性は平均して女性よりも13.8%少ない収入になるはず」と指摘。女性支援組織、ウーマンズ・エイド(WAO)は、性別による格差は年月の経過とともに悪化するため、キャリアアップするに連れて賃金格差が拡大する傾向にあるとした上で、差別意識や誤った認識が背景にあるとしている。
(ザ・スター、11月24日)