製造業の給与、堅調な成長の見込み=人材紹介のヘイズ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 
外資系人材紹介会社ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメントは、アジア5カ国・地域における1,224職務の給与水準(当社実績ベース)を発表した。製造業の今年の給与は、市場トレンドの影響を受け、堅調な成長が期待されている。

 昨年は軽工業企業(特に電気・電子業界)では米中の貿易戦争からの予期せぬ副産物が生じた。また健康重視の消費という継続的なトレンドが、日用品業界における特定分野の需要の増減に影響し、エネルギーセクターは製造方面からの需要拡大によって緩やかに上向いた。

こうしたトレンドや、現在の経済が将来にもたらす影響に応じて、給与は各業界で異なってくる見込みだが、全般的には前年より増加すると予想されている。

電気・電子、エネルギーセクターは大幅な回復が期待されている。人工知能や第5世代移動通信システム(5G)ネットワークの導入へと向かう世界的トレンドを考慮すると、マレーシアの半導体業界は再び上向き、エネルギーセクターでも需要の高まりに伴って製造部門での成長が期待できるという。

 また製造業の従業員の間では、別の業界に転職したいという求職者が増えている。半導体業界の求職者は現在、エネルギーセクターで機会を得ており、化学エンジニアリングの求職者は、FMCGセクターに転職している。

雇用主も、単なる業界知識ではなく、リーダーシップ能力や技術的資質などのスキルセットを求める傾向が高まっている。このトレンドにより、市場のスキルギャップが効果的に埋まるとともに、より高額な給与調整の可能性が生まれているという。

 IT市場では、テクノロジーとイノベーションのこれまでにない幅広い普及が、マレーシアにおける2020年の人材トレンドを支配しており、戦略的な事業部門にわたってテクノロジーに精通した人材は供給不足となっている。デジタル自由貿易区(DFTZ)の創出など政府の政策により、マレーシアの中小企業(SME)とEコマースセクターも2020年に成長が期待されている。

 デジタルテクノロジー分野では、UX、製品、クラウドの経験を有する人材の不足が2020年も継続する見込みだ。経験を有する人材が、シンガポールや、より成熟した市場(米国やオーストラリアなど)での勤務を好む傾向にあるためで、経験を有する人材を見つけることが困難となっている。

 同調査は、2019年9月ー10月にかけて中国2,227人、香港特別行政区645人、日本655人、マレーシア825人、シンガポール794人を対象に実施した。