失業率は低下も就業状況は悪化、科学技術大学教授の見解

【クアラルンプール】4月の失業率は4.6%と昨年10月以来の低水準だったが、マレーシア科学技術大学(MUST)のジェフリー・ウィリアムズ教授は、統計で示される数字は実態を反映していないとの見解だ。
ウィリアムズ氏によると、国家統計に含まれない経済部門で働く国民が増加しており、現在の経済状況ではそうするしか選択肢がないという。
失業者の絶対数(4月時点)は74万2,700人。ウィリアムズ氏によると、失業中の生活を保障する効果的制度がマレーシアにはなく、失職した者は生き残るため、自分の能力を十分生かすことのできない職でも就かざるを得ない。
こうした者は失業者統計に含まれないため、統計上は失業率低下という現象として表れるという。
ウィリアムズ氏は「給料が適切な職が不足しているという問題は統計に表れない。ロックダウンは、パート労働や露店業に人を追いやっている」と語った。
(マレーシアン・リザーブ、6月10日)

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