ゴム手袋業界で2.5万人の労働力不足、外国人雇用再開を訴え

【クアラルンプール】 マレーシア・ゴム手袋生産者協会(MARGMA)は、業界が2019年以来、2万5,000人分の労働力が不足する深刻な事態にあるとして、政府に対して外国人労働者の受け入れ再開を速やかに認めるよう求めた。
MARGMAのスプラマニアム・シャンムガム会長は、労働力不足の現状に加え、今年から来年にかけての需要の高まりに対応する必要があると主張。新型コロナウイルス「Covid-19」関連の手続きを含む外国人労働者雇用再開に向けた条件を満たす準備はすでに出来ているとして、受け入れ再開を許可するよう政府に訴えた。
スプラマニアム会長によると、生産能力は十分にあるものの生産能力を最大限に活用するのに十分な労働者が不足している。1万人の採用目標を掲げて国内での雇用促進を進めてきたが、採用人数は目標を遥かに下回っている。
マレーシアは世界のゴム手袋消費量の約3分の2を供給しており、生産量及び輸出量は年率10ー15%増加している。自動化が進んだ2013年以降も約7万2,000人の雇用を維持しているが、中国との激しい競争に晒されており、注文に応じるために生産能力を維持していく必要がある。
ゴム手袋をはじめとする製造業が人手不足に悩んでいる中、アブラヤシ農園セクターでは昨年以来、政府に外国人労働者の受け入れ再開を求めてきたが、政府は今年9月になってようやく同セクターにおける3万2,000人の外国人受け入れ特別承認を発表した。
(エッジ、9月28日)