外国人労働者受入再開もいまだ需要満たせず=経営者連盟

【クアラルンプール】 今年に入ってから外国人労働者の受け入れ再開が進んでいるが、マレーシア経営者連盟(MEF)は必要とされている100万人には程遠いと指摘している。
 MEFのサイド・フセイン会長は、先ごろM.サラバナン人的資源相が今年に入って1万9,043人の外国人労働者がマレーシアに到着し、今後数カ月のうちにさらに多くの外国人労働者が到着すると述べたことに言及。マレーシアですでに働いている140万人に加えてさらに100万人が必要とされているとして、1.9万人では遠く需要に及ばないと指摘している。
 労働力不足のため、農園業界だけでもすでに逸失利益が320億リンギにも上っている。労働力不足のために多くの企業が注文に応じることが出来なくなり、操業停止や顧客を失うリスクに直面しているという。
 外国人労働者の新規採用は2020、2021年に凍結され、新型コロナウイルス「Covid-19」対策として実施された国境封鎖の間に在留期限が切れた労働者の代替要員が来ないために深刻な人手不足に陥り、現在もその状態が続いている。
 サイド・フセイン会長は、経済が再開され各企業が急ピッチで売り上げ回復を目指しているものの、約65万人の国内失業者がいるにも関わらず職に就きたがらないため外国人に依存せざるを得ないとし、外国人労働者受け入れの遅滞問題に早急に取り組む必要があると指摘している。
(ザ・サン、6月29日)