退役軍人年金職員組合がピケ、待遇改善の兆しないと抗議

【クアラルンプール】 退役軍人年金基金(LTAT)職員組合(KKLTAT)は25日、経営側に申し入れていた待遇改善に関する要望に対して何の反応もないとして、クアラルンプール(KL)市内の本部前で抗議のピケを張った。


 KKLTATは、かねてからインフレ水準に合わせたベースアップを盛り込んだ給与調整制度の実施、年次ボーナスの支払い、雇用保障に関する改善を経営陣に要望。2年半にわたって経営側と交渉を試みたが、経営側からは抗議活動を行わないように求められただけで満足のいく回答は得られなかったとしている。


 KKLTATのズルハリス・シャハリザン・クマル組合長は、「今回の抗議活動は経営陣に我々の主張を聞かせるための最後の手段だ。我々は彼らと交渉しようとしたが失敗した。彼らは対話を拒否している」と述べた。また8年以上勤務しても最下層40%に属する低賃金であり、経営側が主張するような他の公的機関に比べて給与が高すぎるというのは事実に反すると指摘。にも関わらず専門家、中間管理職、経営スタッフとして60人以上を新規採用しているとして経営側を批判した。


 ズルハリス組合長によると、2020年1月1日付けで発効するはずだった5年に一度の給与調整制度見直しは見送られており、組合員の今年の昇給額は100リンギ未満、低い者は40リンギのみだったという。
(マレーシアン・リザーブ、7月25日)