導入予定の漸進的賃金制度、雇用者に見返りあるものに=経済相

【クアラルンプール】 ラフィジ・ラムリ経済相は10日、連邦政府が導入を検討している漸進的賃金制度について、雇用者にペナルティを与えるのではなく、むしろ見返りを与えるように設計されると述べた。


 ラフィジ経済相は、「職種や職責別の賃金を定め、スキルアップと連動して賃金をアップさせていく漸進的賃金制度は、自発的かつインセンティブに基づくもので、生産性に連動する」と言明。現状では月給の中央値が2,600リンギで、貧困ライン(月2,589リンギ)をわずか11リンギしか上回っていないため、この状況を変革する必要があるとした。


 アンワル・イブラヒム首相は8月、漸進的賃金制度を2024年度予算案に盛り込むとし、国民所得のうち賃金が占める割合を示す賃金分配率を向上させ、労働市場の改善につなげていくと述べていた。
(エッジ、10月10日)