MCOにも関わらずITなどでは採用を積極化=JACリポート

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 
ジェイエイシー(JAC)リクルートメントは2020年1—3月の「アジア各国のホワイトカラー人材紹介市場の動向」を発表。
マレーシアでは行動制限令(MCO)発行後、採用を凍結する企業がある中、ITやSSC(シェアードサービスセンター)などは採用を積極化していると明らかにした。

 JACリクルートメント・マレーシアの大西 信彰社長によると、求人数は前四半期比で大幅に増加した(日系・多国籍とも増加)した一方で、前年同期比では+6%と増加幅は減少。
多国籍企業では66%増加した一方で、日系企業で19%減と採用方針に違いが出た。同社の集計によると、MCO発令後1週間経過した3月25日時点で、求人依頼を受けた企業は256社(うち日系53%、多国籍企業・地場47%)。
操業状況については、
(1) 事業所閉鎖+在宅勤務が最も多く62%、
(2) フル操業中は7%、
(3) 一部操業+在宅勤務は7%、
(4) 事業所閉鎖かつ在宅勤務もない企業は9%となった。
(1)(2)を合わせた操業度合いについては日系が15%に対して多国籍企業は28%と高い状態で、(4)のケースでは、日系が7%あったものの、多国籍企業ではゼロで、対応に違いが出ていることがわかった。

 求人数は463件で、このうち75%の求人については企業側も継続して採用をする意向を示しているが、新型コロナウイルスの影響により実際の入社時期は5月以降にずれ込むケースが増えてきている。
また10%の求人については当面、もしくは年内凍結となっている。この状況下でも採用に活発なのはIT、eコマース、SSC、BPO、エンジニアリング、医療機器・医薬、一部半導体・電子電気などで、職種では人事・経理系などのバックオフィス系は引き合いが強い状況にある。
一方で、海外在住の外国籍人材(日本人・韓国人・タイ人など)が対象の求人については、採用が内定しても渡航できないことから実際の就労開始時期が未定となるケースが増えているという。

 また現在就労中の企業、もしくは転職希望先企業の先行きが見通せないことで慎重になっている求職者が多い中、求人のオファーがあればチャレンジする求職者も一定数存在するため、企業の中には優秀な人材を確保する良い機会と判断するケースも出ている。
日本やその他の外国から母国へ戻って就業を希望する求職者は、帰国後の隔離措置があることから活動がしにくい状況が続いているという。