「2ケタの失業率」商工団体が相次ぎ予測

【クアラルンプール】 商工団体の間で、経済の不確実性が続く場合に通年の失業率が2ケタに達する可能性があるとの声が挙がっている。
 マレーシア経営者連盟(MEF)のシャムスディン・バルダン専務理事は、行動制限令(MCO)や条件付きMCO(CMCO)が続く場合、2020年末までに失業率が2ケタに達すると指摘。失業者数については、簡単に100万人に上る可能性があるとの予測を示した。多くの雇用主が、経済が安定するまで新入社員の採用を凍結しているため新卒者の就職が難しくなると述べた。
 シャムスディン専務理事は、3月に1万5,000人が失業したという統雇用保険制度(EIS)の調査結果を引用し、4月の失業者は2万7,000人に上る可能性があるとの見解を示した。
 また政府による賃金補填については、民間企業の負担額の275億リンギの内49億リンギ(17%)しか満たせていないと指摘。労働者が給与削減または無給休暇の取得を受け入れざるを得ないとした上で、雇用を保護するために民間企業の要求を調査する必要があると述べた。
 マレーシア中小企業(SME)協会のマイケル・カン会長は、明確な数値はまだ分からないとした上で、失業率が30%に達すると予想した。失業者数については一部工場が50%の稼働率で操業していることや世界市場が閉鎖され輸出量が減少していることから、200万ー300万に達する可能性があると言明。企業は社会的距離を順守する必要があるため、従業員数が100人の場合一度に50人しか出勤できない企業や、フル稼働している場合でも70%の従業員で操業している企業があると指摘した。4月の失業者数は少なくとも80万人に上った可能性があるとの予測を示した。
 マレーシア労働組合会議(MTUC)のJ.ソロモン事務局長は、「労働者の保護に失敗した」と人的資源省を非難。政府が雇用削減をしないよう求めているにも関わらず、同省労働局の局長でさえ、雇用主に解雇の実施を保証したと主張した。
 統計局によると3月の失業率は3.9%で、失業者数は61万人に上った。最も高い失業率を記録したのは1986年で、7.4%に達した。
(ザ・サン、5月21日)