マレーシアでの定年退職Q&A

本記事ではマレーシアでの定年退職について、よく頂く質問をまとめました。

定年退職での解雇について

60歳を超えても働ける社風だが、契約解除は会社主導でできるか?

マレーシアでの定年退職者に対する処遇として 60歳に達した時点で、法令 (Minimum Retirement Age Act 2012) に基づき契約解除を行うことが可能です。

定年退職後の再雇用について

定年退職後、アドバイザーへの契約切り替えを検討するものの、適当な後任がいない。日本の場合、同じ職務のまま給与水準を下げることには違和感を感じるが、マレーシアではどんな慣習なのか。

マレーシアでは定年退職後の雇用については規定がありません。契約を継続でなく、一旦定年退職を理由に契約解除後、会社の任意で契約社員としての雇用をオファーする形でが一般的です。
もし会社も従業員もを希望するようなら、契約社員の形態をオファーできます。従業員がそれを断るなら契約を結ぶ必要はありません。
また契約社員としての処遇に関しても、100%会社の任意で決める事が出来ます。職務内容に関わらず、給与を60-70%程度に変更する事が可能です。

定年退職の対象外者

マレーシアでの定年退職はどんな従業員にもあるのか?

Minimum Retirement Age Act 2012下での定年退職者に該当しない従業員は以下の通りです。

  • 連邦政府、州政府、法的機関、または地方自治体に雇用される人
  • 試用期間中の人
  • 見習い契約で雇用されている人
  • 外国人などマレーシア国民ではない人
  • 家事使用人
  • パートタイマー(フルタイム従業員の通常の労働時間の70%を超えない平均労働時間)
  • 学生で臨時的に雇用されている人(休学中・パートタイムの就学除く)
  • 24か月以内の定期的な契約で雇用されている人
  • MRAA 2012の運用開始日以前に、55歳以上で退職した後に再雇用された人

定年退職間際の契約解除について

60歳未満の高齢者(部長以上の役職者)が居座り続けてしまう事へ問題になっている。 早期退職制度を設けて、退職金もかなり手厚くしているが何故か辞めない。 日本では、役職別に定年退職の年齢が違うがマレーシアでは可能か?

定年(最低:60歳)を変更する事は法律で定められているため不可となり、違反するとRM 10,000.00以下の罰金が課せられる場合があります。 役職別に定年退職の年齢を変える事は不可能です。

関連記事:働かない従業員を成績不良として解雇する場合の注意点について記載しています。

定年退職前にVSS(自主退社制度)を実施する際の注意点について記載しています。

定年退職と雇用契約書

就業規則、雇用契約書に定年の年齢の記載がない。定年を理由に解雇しても問題ないか?

基本的には定年を理由に契約を解除しても問題ありません。ただ、雇用契約書に退職年齢について何も述べていない場合、MRAA 2012によって自動的に退職年齢が強制力を持つわけではありません。
定年退職の「最低」年齢が60歳となり、たとえば雇用主が65歳以上の従業員を引き続き雇用しているという証拠がある場合、裁判所によってそのような従業員の通常の退職年齢は少なくとも65歳であると解釈される場合があります。

雇用契約書への記載追加について

社内の決まりとして定年の年齢を新たに定める場合、書面に残す必要があるか?


雇用契約書の記載変更・追加を一人の従業員に対して行う場合、他の従業員に対しても同様の対応をする必要があります。
社内のルールなどを変更する場合は、掲示をしたり説明の場を設けるなど、従業員全員に対しての通知が必要となります。


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