グッドイヤー、マレーシアで外国人労働者に強制労働か

【クアラルンプール】 タイヤ製造の米グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバーが、マレーシアにおいて外国人労働者に対して不法な時間外労働や賃金からの天引きなどの強制労働を行っている疑いがあることがわかった。
ロイター通信が行なった外国人労働者やマレーシアの人的資源省への取材によると、グッドイヤーは強制労働の他にパスポートを取り上げるなどの行為を行なっていた。そのため人的資源省や労働局は2020年に調査を実施、グッドイヤーに対して4万1,500リンギの罰金を課したという。
ネパール、ミャンマー、インドから来た外国人労働者185人は、2019年と2020年にグッドイヤーのマレーシア法人に対して、時間外労働や福利厚生、昇給などが与えられなかったこと、およそ500万リンギの不払い分の賃金の支払いを求めて3件の訴訟を起こした。裁判所は外国人労働者にもマレーシア人と同じ権利があるとして、不払いの賃金を支払い、労働協約を守るようグッドイヤーに命じた。1件については近く近く判決が下される見込みだ。他の2件についてグッドイヤーは高等裁判所に上告しており、判決は7月26日に下されることになっている。
外国人労働者達は訴えを起こした後に、グッドイヤーから脅しにもあったとも発言している。
グッドイヤーはロイターに対して裁判についてはコメントを避けたが、人権は保護していると説明。しかし労働者から出た申し立てについては深刻に受け止めているとすると明らかにした。
(ロイター、マレーメイル、5月31日)

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