上級幹部の成績不良に基づく解雇〜一般社員と同じ事前警告が必要か?

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モハマド・スレイマン・モハマド・ヤハヤ氏
VS
プンチャク・ニアガ(M)

判決日: 2001.04.30

概要:

モハマド・スレイマン・モハマド・ヤハヤ氏 (以下M氏) は、ゼネラルマネージャーとして試用期間中だった。会社はM氏の勤務成績および態度、性格が地位にふさわしくないとして、M氏の試用期間を延長、その後雇用契約を打ち切った。

会社は口頭もしくは文書による警告書は出さなかったものの、試用期間を延長した際にエグゼクティブ・ディレクターが口頭でM氏の勤務成績の不良を伝えており、会社はこれらをもってM氏に対する警告と解していた。

一方、M氏は、会社にはM氏に対する勤務査定も、またその評価に対する警告もなかったと主張。M氏が、会社が主張するような決定 権を有するポジションにはなかったと反論した。

判決:

解雇は不当

裁定内容:

(1) 勤務成績の不良を理由とした解雇に際して、雇用者はそうした事実を被雇用者に 示し、且つ十分な改善期間を与えなければならない。それにもかかわらず被雇用者が雇用者の要求を満たすことができなかった場合にのみ、解雇は正当とされる。

(2) 試用期間の社員も、正社員と同じ権利を享受することができる。従って試用期間 中の社員であっても、解雇に先立って口頭もしくは文書で警告を受けていなければならない。

(3) 会社は、M氏の勤務成績の不良について、M氏が上司より警告を受けていたとする十分な証拠を提示しなかった。

(4) 会社は、M氏が上級幹部であるが故に会社による警告が不明確なものであっても 問題ないとの主張を証明することができなかった。

(5) 会社はまた、M氏の行為や性格が解雇に相当するという主張について、立証することができなかった。

*会社は、M氏が上級幹部であることから、M氏に対する明確な警告を必要としないと主張した。一方、法廷はM氏が最高の意思決定権をもっていないとし、よって被雇用者の権利である、受けるべき警告がなかったとの理由で解雇を不当と認定。

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