不正行為を理由に給与無支給〜誘導解雇とみなされるか?

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ウマ・デビ・スブ・カルピア氏
VS
アクマ・マーケティング

判決日: 2000.03.03

概要:

原告のウマ・デビ・スブ・カルピア氏(以下U氏)はマーケティング担当者として就職。不正行為を理由に、1カ月分の給与が支給されなかった。

これに対しU氏は、 直属の上司 (以下M氏) の指示によるものであったとして、その不正行為を否定。U氏の証言によると、M氏は会社の上層部から煙たがられる存在であったため、間もなく辞職を余儀なくされた。

一方U氏には、別の部署への移動命令が出され、同時に従来のあ らゆる手当てを取り上げられた。U氏は、移動命令が文書等による正式な手順を踏んだものではなかったこと、また会社のM氏に対する悪意から発せられる不合理なものであったとして、抗議の意を込めて出社を拒否。誘導的解雇であると訴えた。

一方会社側は、過去に支払われていた手当てが契約上のものではなかったこと、基本給与額が職場移転後も以前と変わらなかったことを主張。1カ月分の給与無支給に関しては、会社側にはそれを支払う義務は無かったと反論した。

判決:

解雇は不当

裁定内容:

(1) 会社が給与を支払わなかった行為は、雇用契約違反に値する。これが誘導的解雇を立証することは言うまでもない。

(2) 会社が処分に関して正式な手続きを怠ったこと及びM氏にまつわる背景から、職 場移転命令は信義を欠いた行為であったと判断される。雇用者と被雇用者間の信頼関係は、雇用上なくてはならない基本的な要素である。

(3) 会社が根本的な雇用契約違反を犯したことにより、U氏は誘導的に解雇されたと みなされる。本件の場合、同会社への再就任は適当でないため、会社はU氏に対して賠償金2万 5,000リンギを支払わなくてはならない。

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