休日出勤の拒否〜査問委員会は公正に行われたか?

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ガレット・タン・カイリー氏
VS
メイ・プラスチックス・インダストリー

判決日: 2001.08.30

概要:

ガレット・タン・カイリー氏 (以下G氏) は組立部門の所属。5カ月ほど前に椎間板の手術を行っており、医師から過剰なストレスを避けるよう指示をうけていた。ある日、上司より日曜出勤を要請されたが、G氏は疲労を理由にやんわり断った。

G氏によると、これを聞いた上司は命令拒否だとして激高し、日曜に出勤しないのであれば会社を辞めるよう強要した。G氏は事情を説明しようとしたが上司は聞かず、G氏は上司の発言の意図をはっきりさせる意味で、解雇通知を出すように求めた。

G氏の問題を審議した査問委員会は、G氏が
(イ) 上司の指示に反抗した
(ロ) 上司を事実に反する非 難をした
(ハ) 解雇通知の提出を上司に要求するなど上司と敵対する態度をとった
とする会社側の3つの主張を支持。G氏を有罪とし、会社の解雇を認める判断を示した。

これに対しG氏は、査問委員会議長が事前に事件内容を知っているなど、不自然な状況で不当な判断を下されたと主張。改めて解雇を違法と訴えた。

判決:

解雇は不当

裁定内容:

(1) 社内の査問委員会では、調停人は正しい感覚で偏りのないことが求められるが、 本件での調停人はヒアリングの前にすべての状況を暴露しており、調停人たる資格のないことを示している。

(1a) 調停人が事件の予備知識を持たず中立な立場で証言を聞くべき査問委員会であ りながら、すべての事前の情報がそろっている中、G氏の主張は聞き入れられず審議は 形だけで行われた。調停人には、中立な判断のできない危険な状況にあった。

(1b) 証言からみて、調停人の判断に偏向が生じる可能性は十分にあった。査問委員会の状況には明らかな欠陥があり、事実認定において誤りがあった。

(2) (イ)については、G氏の事情説明を上司が拒絶したことがすべての問題の始まりだった。上司がG氏の事情説明に耳を傾けていれば、上司はG氏の休日出勤の拒否を理由あることとして考慮できていただろう。

(2a) 上司がG氏の説明を拒否したことは、雇用者側の態度としてまったく不合理であり考慮に欠けている。

(3) (ロ)については、G氏が上司に対して誤った訴えを起こしたという証拠はない。

(4) (ハ)については、公正な思考の持ち主であれば、誰もが上司の主張に疑問を呈していたであろう。G氏の上司に対する反応は、この上司の怒りに対する抑制された陳述だと見なされる。

(5) G氏の側にも非難されるべき点があるが、それはG氏が得るべき賠償認定における10%程度の減額にとどまる。

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