会社のローン制度の悪用〜解雇の理由となるか?

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タナバラン・チンナクンティ氏ら3名
VS
カストロール(マレーシア)

判決日: 2000.11.02

概要:

会社は、資格を有する従業員を対象に無利子のパソコン購入ローン・スキームを導入した。タナバラン・チンナクンティ氏ら3名は、このスキームを利用して会社より 融資を受け、会社には請求書を提出するなどしてパソコンを購入したように見せかけた が、実際には購入しなかった。

この事実を知った会社は原告らを呼び、不正を行ったという自白を得たうえで、原告らの行為が会社の規則違反に当たるとして解雇した。

これに対し原告らは、ローン融資を受けるための虚偽の申請があったにしても、そうした会社と原告らが結んだというローン契約自体が元々法的に無効であり、また原告らの労働内容や雇用契約には関係がないと主張。

会社側の主張が、法的に認定されていないロー ンの契約内容に基づいたものだとし、これに違反したことを理由に原告らを解雇するこ とは不当だと訴えた。

判決:

解雇は合法

裁定内容:

(1a) 問題の焦点であるパソコン購入スキームを悪用したという違法行為については、 会社の審問を受けた際に原告らも告白しているとおり、すべて事実である。

(1b) また会社は、会社の従業員に対する福利厚生措置を悪用したということで、原告らに対する不信感を抱いていたことも明らかである。

(2) 原告らは会社との間のローン契約の無効を主張しているが、本法廷は、ローン契約が有効であるか無効であるかを判断する場ではない。本件において、それに関する判断を本法廷で下すのは場違いである。

(3) 会社は過去に、この種の違反に対して罰則を与えており、その態度は首尾一貫し ている。

(4) パソコン購入ローン・スキームの導入は、従業員とその家族にパソコンを持つ機会を与え、コンピューター技能を向上させることを目指したものである。会社は貸与した金をパソコン購入に充てることを期待していた。

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