余剰人員による人員削減〜本当に不要となったのか?

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タン・シンイェオ氏
VS
ネプタ・ホールディングス

判決日: 2001.05.18

概要:

タン・シンイェオ氏 (以下T氏) は会社の会計係。会社は景気低迷による事業悪化の見通しから、給与の高い会計係の職を不要とし、給与が半分以下の簿記係のみを置くことを決定した。

会社は、解雇する意向であることをT氏に伝えて 9,000リンギ余りの解雇手当を払うことを提案し、T氏もこれを受諾したと主張した。

一方T氏は、会社から経営難により人員削減が避けがたい状況であることの説明と解雇手当の提案を受け、いったんは合意による自主退職に同意したものの、後に新たな雇用が行われることを知って反発。T氏の職務がT氏の解雇後も引き続き残されていることからみて、T氏の 解雇が会社の経営面から必要だったものではなく、T氏を辞めさせるための計略であると主張し、T氏が減給や配転などのいかなる選択も与えられておらず、不当解雇に当たると主張した。

判決:

実質的な不当解雇

裁定内容:

(1) 雇用者は、いかなる動機や犠牲、不公平な労働慣行によって損なわれない限りにおいて、善意に基づき事業の再編や人員削減を行うことができる。

(2) しかし会社は、人員削減が他の社員に及んでいたのかT氏のみだったのか、また、その人員削減策によって得られる削減額が、会社の存亡にどれほど影響するのか、人員削減を行わなかった場合に予想される損失と、どれほどの違いが生ずるのかといった、会社のコスト削減策を裏付ける証拠を提示していない。

(3) 会社は、余剰人員に基づく正当な解雇があったことを証明できなかった。

(4) T氏を解雇した5カ月後に新しい会計係補を雇用したことは、会社が予想した業務の廃止が実現しなかったことを示しており、T氏の業務が欠くことのできないもので あったことを示している。また新しい会計係補に支払われた給与はT氏に支払っていた給与額と大差なく、会社の主張するコスト削減になっていない。

(5) 会社は、余剰労働力が生じていた状況があったとの自己の主張を立証できな かった。

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