余剰人員の削減 〜公平な基準で行われたか?

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シム・ホンシアン氏
VS
メイコープ(M)

判決日:2001.09.27

概要:

会社は景気低迷の影響を受けて経営難に陥っており、これを理由にシム・ホンシアン氏(以下S氏)を人員削減の対象に選び、解雇した。

S氏は解雇に先立ち会社より 2度にわたる賃金カットを迫られており、S氏はこの2度目の賃金カットを拒絶したことが理由であるとし、不当解雇だと主張した。

判決:

解雇は不当

裁定内容:

(1) S氏が解雇された後も2年以上にわたり、会社が経営危機に陥っていたことは事実である。

(2) 会社はS氏の解雇について余剰人員になったためと主張しているが、S氏が担当 していた業務を中止する、もしくは中止しようと計画していたことを示す証拠はなく、 また会社がS氏に特定の業務を継続するよう命じたことを取り止めた、あるいは縮小しようとしていたという証拠はない。

(3) S氏が減給提案を速やかに受け入れるのを拒んだことを解雇の理由とするのは不公正である。会社は、他の社員が減給を拒否した後でもその解雇は実施せず、この社員の減給開始に数カ月の猶予を与えるなど特別扱いしていた。S氏に関する勤務成績不良 などのマイナス評価の記録が残されていないことからも、会社はS氏だけを冷遇する正当な理由はない。

(4) 会社がS氏に合意を求めた減給措置はこれで2度目であり、減額率は合計で 34 ~ 44%にも上る。これをS氏が受け入れるだろうと期待するのは非現実的である。

(5) LIFO の原則に従えば、労働環境の似た社員どうしの場合には、より勤務年数の 長い者を残すことになる。会社はS氏と他の社員とを勤務年数の長さで比較したが、彼らは同じ職務カテゴリーとはいえず、会社の措置が公正だったとはいえない。

(6) 会社が、他の社員に対してとった措置に比べて、S氏にとった措置は過酷である。 コスト削減とスリム化を急ぐあまり、会社は公正の原則を忘れ、S氏の勤務成績を評価することもなく、S氏の身分の保障を怠った。

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