余剰人員の実情はあったか〜LIFO原則は守られたか?

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スリンダジット・シン・アトマ・シン氏
VS
ヌサンタラ・サクティ

判決日: 2000.08.03

概要:

原告スリンダジット・シン・アトマ・シン氏 (以下S氏) はパイロットとして勤務。

会社側の主張によると、S氏は会社がリースしていたターボプロペラ機によるチャーター便の操縦のみを任務としており、従って、このターボプロペラ機のリースが切れたと同時に、S氏の職務は不要になったとして解雇された。

これに対しS氏は、雇用契約書により、純粋に「会社の所有する航空機のパイロット」として採用されたと主張。余剰人員を理由とした解雇は不当であったと訴えた。

判決:

解雇は不当

裁定内容:

(1) 会社側の主張どおり、実際にS氏が担当した仕事内容は、ある一定の航空機の操縦である。しかし、雇用契約にはその旨が記載されてはいない。従って、S氏に任命されるべき仕事内容は、「会社の所有する航空機の操縦」であると判断される。

(2) S氏が余剰人員を理由に解雇された後も、会社は他の被雇用者(パイロット)に対して飛行訓練等を行い続けているだけでなく、新たなパイロットまで雇用している。S氏のパイロットとしての仕事内容は存続していることから、余剰人員の実情は有り得ない。

(3) 産業法に基づき、会社が人員削減を行う場合、原則的に雇用者は LIFO (労働環境の似た社員同士は社歴の短い社員から解雇する) の原則に従わなくてはならない。S 氏は他3名のパイロットよりも以前から雇用されており、またS氏を含む4名の雇用時における職務経験はほぼ同様である。従って、S氏が他のパイロットより先に解雇されるべきではない。

(4) 会社が必要に迫られて組織改編を行う場合、それに伴う人員削減にはいかなる不可解な理由が伴ってはならない。S氏の解雇に伴う正当な理由は立証されないため、解雇は不当である。

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