再三にわたる部署移動〜嫌がらせだったか?

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モハマド・ファドリ・アヨブ氏
VS
サムソン・エレクトロン・デバイシス

判決日: 2003.04.22

概要

原告のモハマド・ファドリ・アヨブ氏(以下M氏)は部品購買部の事務員として7年間勤務。トレーニングを名目としてたびたび部署を移動させられたとして、誘導的解雇を訴えた。

M氏の説明によると、人事課から3週間にわたるトレーニングを受けるよう命じられ、別の部署へ移動させられた。しかし、その部署では技能向上のための適切な指導はなく、またM氏本来の職務に釣りあった職務は与えられなかったほか、専用のデスク及びパソコンも与えられなかった。わずかな期間に数回にわたってこのような部署移動を命じられたことから、M 氏は会社が自分を辞職に追いやろうとしていたと主張した。

一方会社側は、このトレーニングは社員に最も適した部署を見つけるため、及び会社全体の知識・技能を身に着けさせるために行われたプログラムであったと主張。 M氏がどの部署においてもやる気を見せなかっただけであり、会社にはM氏を挫折させようとする意図など全く無かったと訴えた。

判決

原告の訴えは却下

裁定内容:

(1) 証人の発言により、M氏にデスク及びパソコンが与えられなかったのは、部署から部署への移動期間のみであり、仕事がなかったのも同期間のみである。仕事を与えられなかったとする、M 氏の主張は否定される。

(2) 証人の発言により、M氏はどの部署においても、従来の職務と関連ある仕事を 与えられていた。また訓練先の部署でも、いつでも原告にスキルを教える体制をとっていた。

(3) 会社の仕組みを学ぶことを目的として、社員に本来と別の部署におけるトレーニングを与えることは、雇用契約違反ではない。M氏の場合も、会社はM氏にあらゆる知識・技能を身に着けさせようと努めたにもかかわらず、M氏本人が全く興味を見せなかっただけに過ぎない。依ってM氏は自分の意志で退職したと見なされる。

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