勤務成績の不良は立証されるか?〜解雇前の警告はあったか?

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ノール・アジアン・モハマド・サレ氏
VS
アートワールド・アドバタイジング

判決日: 2000.09.11

概要:

原告のノール・アジアン・モハマド・サレ氏(以下N氏)は、マーケティング担当者として勤務。勤務成績不良を理由に解雇された。

会社の主張によると、N氏が契約 を結んだのはたったの1社で、しかもN氏の請求した諸経費金額 (電話代、ガソリン代など)は、実質分よりはるかに大きいものであった。一方N氏は、これ以外にも別社 (以下T社) と3つの契約を結んだと主張。

しかし会社側は、これらの契約は会社のサポートによるものであり、N氏自身が結んだ契約とはみなされないと説明した。

判決:

解雇は不当

裁定内容:

(1) 会社は、解雇前にN氏に対して文書による警告を与えなかったことを認めている。また、社長がN氏に対して口頭で警告を与えたとする会社の主張も立証されていない。

(2) N氏の請求した経費金額に関して、N氏が実際に多くの顧客及び市役所等を数多く訪ねていたことが立証された。会社は一旦N氏の経費請求額を認め、その金額をN氏 に支払ったにもかかわらず、現在になってその金額が不当であったと訴えている。これは矛盾した行為である。

(3) T社と結んだ3つの契約は、N氏によるものとして理解されるべきである。会社 がN氏に顧客リストを与えたとはいえども、実際に契約締結までこぎ着けたのは、N氏の貢献によるものである。T社との契約による売上金額は、会社の規定する社員ひとりあたりの年間売上達成金額をはるかに上回っていることから、N氏の成績不良は立証されない。したがって解雇は不当である。

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