履歴書の内容に偽り〜解雇は正当か?

  1. Home
  2. Knowledge Base
  3. 判例
  4. 雇用契約
  5. 履歴書の内容に偽り〜解雇は正当か?

ン・ピンポー氏
VS
テレチプタ

判決日: 2000.04.07

概要:

原告のン・ピンポー氏(以下N氏)は6カ月間の試用期間を前提にジェネラルマネージャー(GM)として採用されたが、面接の際に提出された職務経歴書に偽りがあったとして、のちに解雇された。

N氏が以前勤めていた2社におけるポジションは、 履歴書に記されていたものと実際のそれとは異なっており、またおよそ2カ月という短 期間しか勤務しなかった3社に関しては、履歴書に記載されていなかった。

マネージングディレクターによると、N氏はGMとして必要とされる、ISO9002に関する知識を十分に持っているという印象を面接時に与えたものの、現実には全くの知識不足だった。これは会社に対する不正行為であり、1社員として信頼するに値しないとして解雇の正当性を訴えた。

一方N氏は、ポジションの記載に偽りがあった2社に関して、そのポジションの差異は大きくないと主張。また、短期間勤務した3社に関しては、それぞれに会社がやむを得ずにN氏を解雇した理由を述べた。

判決:

解雇は正当

裁定内容:

(1) 見習いの立場にある被雇用者は、試用期間後に正式な社員として就任できるか否かに関して、実質的な権利を有してはいない。

(2) 雇用されることを目的として自らの経歴等を偽って提示することは、その程度によってはかなり深刻な不正行為とみなされる。

(3) N氏の場合、実際は「オペレーション・マネージャー」であったところを「プラント・マネージャー」とし、「プロジェクト・マネージャー」であったところを「クオリティー・マネージャー兼アシスタントGM」であったと履歴書に記載した。それぞれの ポジションにはかなりの違いがあり、これは明らかな不正行為とみなされる。

(4) 短期間勤務した3社に関して、会社側はN氏の主張する解雇理由を反証することは出来なかった。しかし、面接当時に真実を隠していたという事実によって、会社がN氏に対して疑念を抱かざるを得ないことは理解できる。

Was this article helpful?