工場外の屋外勤務を強要〜誘導的解雇か?

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ムニアンディ-・ムスサミー氏
VS
ファティ・ケミカル(M)

判決日: 2003.09.24

概要

原告のムニアンディー・ムスサミー氏 (以下M氏) は工場の技術者として勤務。会社から不当に扱われたことを理由に誘導的解雇を訴えた。

M氏の主張によると、従来勤務していた部品倉庫から化学薬品倉庫へ異動させられ、有毒廃棄物に囲まれた工場の脇で勤務するよう指示を受けた。また、メインの仕事である化学薬品の積み出しに加えて、燃料油の搬入業務も行うよう命じられたと主張。尋常ではない仕事量をこなすこと は到底できず、M氏は辞職するとともに誘導的解雇を訴えた。

一方会社側はM氏の異動について、社員に他部署の仕事を学ばせるためのマルチ・スキル・プログラムの一環であったと説明。従って化学薬品工場での勤務は一時的なものであり、また工場脇での勤務を指示した事実は無かったとして、誘導的解雇を否定した。

判決

誘導解雇

裁定内容:

(1) M氏専用の電話を化学薬品工場の脇へ設置したとの証言があること、またM氏に工場からの薬品の搬入・搬出を記入する記録簿が与えられたことから、M氏の異動は一 時的ではなかったと判断できる。

(2) 燃料油の搬入業務は、他の社員もメインの仕事に加えていたことから、誘導的解雇を裏付ける理由にはならない。

(3) 一方、粗悪な勤務環境に関しては、証拠を提出しているM氏の言い分の方が信憑性が高い。異動後ただちに辞職しなかったのは、会社が燃料油の搬入業務を近いうちに別の社員に回すと約束していたからだとするM氏の説明は理解できる。また、この約束は 目撃者によって証明されている。

(4) 会社はM氏が辞職を余儀なくされるような不当な行為を行っており、誘導的解雇は立証される。しかし、M氏も不当に燃料油の業務を拒否したこと、また既に別の会社で勤務していることを考慮し、賠償金の60%のみの支払いを命じる。

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