従業員退職時に、AL取得の制限を課せるか等、運用のご相談

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質問

以下運用は可能でしょうか?

① 退職時には保有するALを「業務に支障のない範囲」で消化させる。

② 会社は取得希望日をずらしてもらう。

③ 未消化ALがある場合は退職日を延期させ、会社が使い切れるように調整する。

④ 退職日を延期しないのであればALは消滅させる。

⑤ 退職告知期間を下回る退職はAL消化できない様にする。

回答

先ず始めに、

◯ 雇用法の対象者
→ 雇用法より不利な条件で雇用契約を結ぶ事は不可。
(= 雇用法が優先される)

◯ 雇用法の非対象者
→ 会社との雇用契約が優先される。
(= 本人の同意の下、雇用法より不利な雇用契約を結ぶ事が可能)

※ 雇用法の対象者と非対象者に関してはこちらで解説

但し弊社では、雇用法の下回る基準の規定で雇用契約を結ぶ事は推奨しておりません。

※残業代に関しては例外。特定の役職以上(管理職)へは支払いを行わない形で規定を設ける企業あり。

というのも、

① 雇用法の対象者と非対象者での運用管理が煩雑になる為

② 雇用法は従業員の持つ最低限の権利が明記されているという考えが、(法的拘束力は無いが) ある為。

現に、人的資源省 (Ministry of Human Resources) は、雇用法を賃金額に関係なく適用させる旨で改正案を協議しています。

※ 上記、現状ではあくまで当局の意向程度。今後の改正案に盛り込まれるかは未定。
※ 上記、残業代に関して例外で、賃金額 RM4,000以下の従業員へのみ支給義務を課す形での改正案を、当局は検討している (2020年予算案の発表済み。詳しくはこちら)。

上記を踏まえ、以下ご査収頂けますと幸いです。

質問①
退職時には保有するALを「業務に支障のない範囲」で消化させる事は可能か?

回答①
不可です。
雇用法に則り、従業員は保有するALを全て消化する権利がございます。 当人が同意を示した場合を除き、会社がその権利を奪う事は出来ません。

※ 詳しくはこちら

質問②
会社は取得希望日をずらしてもらう権利がありますか?

回答
正当な理由があれば、会社が当人の取得希望日を変更するよう命じる事が可能です。

(雇用法上では当事項に関する規定なし。取得希望日を変更は他の企業で一般的に行われている事であり、当行為が不当とされた判例無し。)

質問③
ALを使いきれない場合、退職日を延期すれば、会社が使い切れるように調整する事は可能ですか?

回答
不可です。
会社主導で契約解除の予告通知期間を延長する事は不可です。予告通知期間後に契約解除が出来るのは、労使双方の権利です。
雇用法上、会社側は、使い切れなかったAL分の手当を支払う(≒ 買い取る) 義務がございます。

質問④
従業員が退職日を延期しなかった場合、当人が保有するALは消滅したと見なせますか?

回答④
不可です。
雇用法上、取得されなかったAL対して、会社へ買取義務が課されています。

質問⑤
従業員が退職告知期間を下回る退職を選択した場合、保有するALを消化できなくする事は可能でしょうか?

回答⑤
不可です。
雇用法13条1項に基づき、従業員には退職告知期間を待たずして退職する権利が認められています。
※ ただし、その従業員は、その期間分に発生し得た賃金(wage) を賠償金として、雇用主に支払う義務がございます。

従って、従業員は保有するALの消化、消化されなかった場合は手当の支払いを、別で受ける権利がございます。

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