従業員同士のいさかいによる懲戒解雇〜ケンカ両成敗は妥当か?

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ヴィクトリア・アルルサミー氏
VS
ジェ・タイ・プレシジョン・インダストリアル

判決日: 2001.07.02

概要:

ヴィクトリア・アルルサミー氏(以下A氏)は工員。社内で同僚のJ氏と暴力を伴う大ゲンカとなり、双方がケガを負った。

査問委員会が招集され、パネル委員は調査 内容に基づき両者を懲戒解雇にすべきと会社に進言した。

A氏は、先にJ氏がケンカを仕掛けたものだと主張。J氏と同じ懲戒解雇処分は不当だと訴えた。

判決:

解雇は妥当

裁定内容:

(1) A氏は、会社の敷地内における従業員同士のケンカを禁じた会社規則を破る事が解雇を含む懲戒処分に相当することを十分熟知していた。

(2) A氏が会社の駐車場でJ氏と激しくケンカしたことは数々の証言より明らかで、これは会社規則の違反に当たる。

(3) A氏がJ氏の後をついて工場から駐車場に出ていったことは明らか。A 氏が自己抑制する決心をしたならば、J氏の後をついていく必要はなくケンカもおきなかった。A 氏はJ氏との問題を自分で解決しようとするのではなく、会社に解決を依頼するべきだった。

(4) A氏は事件の発生以前にもささいなケンカをおこして会社より警告を受けており、会社がA氏の雇用を打ち切ったのは合法である。

(5) A氏は、社内の査問委員会が形ばかりであって、処分決定までの手続き上の問題があると主張しているが、関連する証拠からみて同委員会は1955年雇用法14 条に定める条件を正しく満たしている。

(6) A氏はJ氏より勤続年数が長く、年長でもある。A 氏は、ケンカを始めたのがJ 氏であり、自分も同罪とされることは差別的だと主張しているが、会社がケンカ両成敗との判断を下して両者を共に懲戒解雇処分としたのは妥当である。

* 会社は毎週、規則に関する社員教育をマレー語、英語、中国語を使って行うなど、周知徹底するよう注意しており、A氏の過去のケンカにも口頭ながら注意を与えていた。査問委員会も規定通りに行った。こうしたことが会社の措置の妥当性を裏付けることとなった。

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