成績不良の試用期間者。自主退職すると言っているのに辞めない。どう対応すれば良いか?

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相談内容

試用期間中の従業員を成績不良の為、解雇したい。

チームリーダーにも関わらず、 部下と喧嘩。
その他成績不良も見られ、会社としては、このままでは正社員雇用は不可。

当人も自身の成績不良を感じているのか、自主退職するとメールにて相談を受けたが、正式に辞めない。
こちら側が「正式な退職届を出すように」と伝えても出して来ない状況。

退職届の提出を念押しする事が辞職の強要になるのでは無いかと危惧している。また、当人から「今後、試用期間に関する会議には出席しない」と言われた。

会社側がどの様に対応を進めるべきか教えて欲しい。

回答 (弊社見解)

当人による正式な書面による退職届けを受理しない限り、 会社は「当人に自主退職の意思がない」という前提で、本件への対応 (=成績不良を理由とした解雇)を検討すべきかと存じます。

先ず雇用法12条で、雇用主・従業員が契約解除を完了させるには、書面により契約解除の予告を相手方に与える事が義務付けられています。

従って、書面による退職届 (契約解除の予告) を受理するまでは、自主退職の意思を示したか否かを問題に取り上げるべきではありません。

※ 予告期間は雇用契約書や就業規則の規定が優先される。規定が無い場合は雇用法で規定される予告期間に従う。

※予告の期間もしくは 不足分の期間に発生したはずの賃金を賠償として支払うことによって、予告期間を待たずして契約解除する事も可能。

また判例上、「自主退職の強要 (forced resignation)」が認められた場合、会社側が従業員を解雇したものと見なされます。

いくら当人から自主退職する旨を伝えられていたとしても、退職届の提出を勧告する事は避けた方が宜しいかと存じます。また、退職届が当人から提出されたとしても、「自主退職の強要」が認めれる場合がある為、当人とのコミュニケーションには注意が必要です。

If the resignation was voluntary then there was no dismissal and if it was a force resignation then it is a dismissal. Forced resignation is in fact and indeed a dismissal.

CASE NO. 2/4-203/07 ENCIK K. MURUGAN A/L A. KUPPUSAMY
AND KESATUAN KEBANGSAAN PEKERJA-PEKERJA BANK (NUBE)

なお判例上、「試用期間中の者も正社員と同等の権利を持つ」とされている為、正社員と同様の手続きで成績不良を証明した上で、解雇する必要があります。

It is our view that an employee on probation enjoys the same right as a permanent or confirmed employee and his or her services cannot be terminated without just cause or excuse.

CASE NO. 3/4-950/13 SELVARAJU A/L KALIAPPAN AND LTC INTERNATIONAL LOGISTICS SDN. BHD.

因みに、成績不良の証明をする為には以下の手順を踏む必要がございます。

① 成績不良に対し警告する。
② 十分な改善機会を与える。
③ 成績が改善されなかった事を証明。

※ ①に関し、解雇される可能性があることも警告する。口頭注意から始め、証拠を残す為に警告書を発行する事が一般的。

As far as unsatisfactory performance is concerned the Industrial Court has laid down that in order to justify the dismissal of the workman on this ground, the employer has to establish

(i) that the workman was warned about his poor performance;
(ii) that the workman was accorded sufficient opportunity to improve; and
(iii) that notwithstanding the above, the work man failed to sufficiently improve his performance.

CASE NO. 13/4 – 19/2011 MOHD FAISAL BIN MOHD ZAIN AND AKN CONSTRUCTION (M) SDN. BHD.

※ 備考

当人との面談機会を設け、自主退職 (メール内容)の真意を聞く事は「自主退職の強要」には当たらないと弊社では考えます。 再度、当人との面談を通し、本件の真意確認はすべきです。

また、もし当人が面談拒否するようであれば、「会社命令への不服従」の名目で警告書を発行、不正行為と見なす事が可能です。

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