最低賃金引き上げ、「利益得るのは外国人だけ」経営側

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2020年度予算案に都市部を対象に最低賃金を現在の1,100リンギから1,200リンギに引き上げる方針が盛り込まれた件で、マレーシア経営者連盟(MEF)は、最低賃金の引き上げで利益を受けるのは外国人労働者だけと指摘した。

アズマン・シャー・ハロン会長は、利害関係者との協議なしに決められたので驚いたとして上で、「最低賃金は2019年に1,050リンギから1,100リンギに引き上げられたばかりだが、政府はさらに引き上げようとしている。これは事業コストに非常に深刻な悪影響を及ぼし、結果的に価格に転嫁されることになるため国民の生活費の問題が悪化する」と指摘した。

その上でアズマン会長は、最低賃金引き上げは主に外国人労働者に利益をもたらすだろうとし、外国人は賃金を母国に返還するため賃上げの経済効果は限定的だと指摘。商品やサービスの価格上昇は国民への負担を増すことになると批判した。

MEFは国家賃金諮問委員会の専門家の意見や勧告を無視したもので、最低賃金が2年ごとに見直されることを規定している国家最低賃金法に準拠していないとして今回の最低賃金引き上げに反対。貧困者に対しては一時給付金などで物価上昇問題に対応すべきだとしている。

◯ 残業手当支給対象拡大なども批判

アズマン会長はまた、政府が残業手当支給対象を月給4,000リンギに引き上げる内容や出産休暇の60日から90日に増やす内容を盛り込んだことを批判し、月給2,000—4,000リンギ被雇用者の残業代は1.5倍でなく、1.0倍にすべきだと主張。出産休暇の増加については、経営者が負う経済的負担を政府も共有すべきだとした。

(エッジ、10月23日)

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