ローズ・ン・ヨクヤン
VS
ペルサトゥアン・ウントゥク・オランオラン・ペカ・セランゴール&ウィラヤ・ペルセクティアン
判決日:2000.12.06
概要:
原告のローズ・ン・ヨクヤン氏 (以下R氏) は学校の校長秘書として勤務していた。
一般の講師に職種の変更を命じられたことなどから、誘導的解雇を訴えた。その背景には、R氏の同僚が校長によって暴行を受けた事件があった。
R氏はこの事件を表沙汰にはしないと校長と約束をしたものの、後日になってメディア等を通じてこの事件は学校に広まった。
R氏はメディアへの関与は否定したものの、事件を調査していた政府 与党委員会に出席したことを認めた。この委員会にはメディアも出席していたという。
学校側はR氏の行為が学校の評判を大きく傷つけるものであったとして、R氏に対する降格処分の正当性を訴えた。
判決:
解雇は正当
裁定内容:
(1) R氏にとって最も重要な責任は、R氏の雇用者である学校校長に対してである。利害の衝突を招く結果となった与党委員会への出席は、雇用者に対する裏切り行為とみなされる。
(2) R氏の取った行為によって学校の評判が落ちるのは明らかである。従って、降格処分は妥当であると判断できる。これを誘導的解雇として訴えることは出来ない。
(3) 降格処分を不服として勤務を拒否したR氏が、結果として解雇されたのは当然である。