汚職行為を理由に解雇〜わいろを受け取ったことは証明されるか?

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マニアン・マヤバン氏
VS
エッソ・プロダクション・マレ-シア

判決日: 2000.01.14

概要:

原告マニアン・マヤバン氏 (以下M氏) は大手多国籍企業のコーディネーターと して、外部の下請け業者らとの数多くの取引を担当。

会社は、その取引先のうち1社のオペレーティング・マネージャー (O氏) から、M氏が2回に渡ってわいろを受け取ったとして解雇した。

これに対しM氏は、1回目の事件においてM氏の銀行口座に入金された1,000リンギに関して、M氏はO氏の弟がM氏の妻に負っていた債務の一部であったと主張。また現金9,600リンギが直接手渡されたとされる2回目の事件では、O氏及 びその社員がM氏の会社を訪ねたことを認めたものの、茶封筒に入ってM氏の机の上に置かれたとされる現金の授受に関してはM氏は全面的に否定。M氏は、下請け業者のO氏がM氏に対して、仕事上のトラブルを原因とした個人的な恨みを持っていたための偽証だと主張し、解雇は不当だと訴えた。

判決:

解雇は正当

裁定内容:

(1) 産業関連法の条款の規定により、雇用者は罪に問われる被雇用者(原告)の不正行為に関する十分に説得力のある証拠を提示しなくてはならない。その真偽を判断する際に用いられる基準は常に、「事実であった可能性」の高さである。

(2) わいろを贈ったとされるO氏の不正行為は、O氏の会社による調査及び取り調べの結果明らかにされた。この事件を理由にO氏は解雇処分となっている。一方M氏が主張しているような、O氏がM氏に対して恨みを持っていたという何ら証拠も提示されなかった。

(3) 2回目の事件に関してM氏がO氏から現金を受け取ったことは、目撃者の証言及び証拠によって十分に立証されうる。この件に関するM氏の説明には、不明瞭かつ矛盾する点が多すぎる。

(4) 特に多国籍企業に従事する被雇用者、使用人、代理人がわいろを受け取ることは、 雇用者が維持に努めている世間における高い評価および高い実績にとってマイナスの影響を及ぼす結果となる。今回M氏に向けられた告発には十分な証拠があり、会社はそれを立証した。

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