組織改編にともなう人員削減〜余剰人員は事実か?

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リム・ユーキョン氏
VS
ジェイ・ジー・コンテナーズ

判決日: 2000.01.28

概要:

原告リム・ユーキョン氏 (以下L氏) はセールスマネージャー。会社の組織改編により就労の必要が無くなったことを理由に突然解雇された。

L氏は余剰人員の実情が無かったと主張し、会社の業務縮小を口実とした不正な解雇であると訴えた。L氏によ ると、解雇当時、販売・営業部門で管理職に就いていたのはL氏を含めて3名。そのうちL氏より立場の低かったV氏に、解雇後のL氏の任務が与えられた。またL氏が解雇される4日前、かつて 12年間同会社に勤務していたA氏が、コンサルタントの肩書きで再入社し、その後間もなく部長代理となった。またL氏は解雇前に、組織改編及び解雇に関する情報は一切知らされていなかったという。

なお、この組織編成の総責任者であった社長は、事件以来退社している。果たして会社が主張するところの「組織改編」 は行われたのか?そして、その一環となる人員削減は正当だったのか?この2つを 焦点に審議が進められた。

判決:

解雇は不当

裁定内容:

(1) 雇用者は、会社の経営改善など道理にかなった目的があれば、事業の再編成を行うことが出来る。しかし、いかなる副次的な理由をともなってはならない。

(2) L氏の解雇直前に再入社したA氏の給与は、L氏のそれをはるかに上回るもので あり、また当時会社の経営が思わしくなかったことを立証する証拠は何ひとつ提出され なかった。つまり、事実上の組織編成は行われなかったと推測される。

(3) 会社の主張する「組織改編」の結果として解雇されたのは、L氏のみであった。 L氏の勤務成績の不良は立証されなかった。組織改編及び人員削減に関しての話し合い は、社長と再入社前のA氏との間でだけ行われ、当人のL氏には全く知らされなかった。また、仮に人員削減が必要であったとしても、L氏より後に入社したV氏を解雇するのが筋ではなかったか。これは、A氏を再入社させ、V氏を昇格させるために会社が巧みに計画した不正解雇と判断できる。

(4) 会社は1カ月以内に、L氏を解雇当時と同様の地位に就任させなくてはならない。その際、給料その他一切の手当てに減額があってはならない。また、解雇日から再就任 の日までの給料及び一切の手当てを速やかに支払わなくてはならない。

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