経営難下の下請け事業〜出向社員の解雇は正当?

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ルーク・ロイセン氏
VS
キャド・スタジオ

判決日: 2003.12.29

概要

原告のルーク・ロイセン氏 (以下L氏) は、ある下請け事業における工場機械の修理・メンテナンス担当として、建築関連のデザイン・設計事務所に採用された。1997年の経済危機によって経営難に陥っていた会社は、再起を期してある会社 (以下JMSB) から下請け事業を受注。この事業開始にあたって15名の社員を採用し、その中にL氏は含まれていた。会社はこれら15名全員をJMSBへ出向させたが、およそ10ヶ月後の事業終了時には、15名全員を含めた20名の社員の解雇を実施した。

これに対してL氏は、採用にあたって事業ベースの契約であることは明示されていなかったと主張。解雇が不当であるとして会社を訴えた。

判決

解雇は正当

裁定内容

(1) L氏は建築家や製図工のような本業に関わる技術者ではなく、下請け事業用の機械整備スタッフとして採用されている。

(2) 雇用契約書によると、L氏は常勤社員として雇用されておらず、また雇用期間も設定されていない。事業終了と同時の解雇は明示されていないが、仕事内容としてJMSBへの出向が記されている。

(3) 工場の閉鎖とともに、常勤社員も解雇されていることから、L氏のような立場にある社員の解雇はやむを得ない。

(4) L氏らの解雇後、会社は新たな採用を一切行っていない。

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