規定外超過勤務手当の固定〜超勤拒否を理由に解雇できるか?

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リー・チュウソイ氏
VS
カマサン・エステイト

判決日: 2000.01.18

概要:

農園管理人である原告リー・チュウソイ氏(以下L氏)は、労働力が過剰になったことを理由に解雇された。

会社側は、L氏の勤務内容が基準に達していなかったことや、任務を果たすことなく超過勤務を拒否したことによる就労契約違反を主張。その他にも、解雇を正当化すべくいくつかの理由を提示した。

なお、L氏が就職当初の1年 間超過勤務を続けていたことに対して会社は、300 リンギを与え年間特別手当の代わりとしたが、これを不服としたL氏は労働省に訴え、会社から 3,000リンギの支払いを受けていた。その後L氏は、規定勤務時間外の就労を一切拒否するようになった。

判決:

解雇は不当。会社側に賠償金総額4万4,800 リンギの支払命令

裁定内容:

(1) 勤務成績及び勤務態度の不良を理由に解雇を実行する際には、雇用者はまず解雇の対象となる被雇用者に対し、十分な勧告及び改善の機会を与えなくてはならない。そしてそれは口頭ではなく、正式な文書として提示されなくてはならない。本件の場合、どのような証拠も残されていなかった。

(2) 会社側は契約書の中で、L氏の勤務時間を定めている。1日8時間の規定勤務時 間の就労は、1日あたりの任務を全とうすることと同義ではない。1955 年雇用法の必須 条項の規定により、対等に両立し得ない二つ以上の条件を便宜上利用することは禁じられている。

(3) 会社側は、L氏の給料の一部を固定超過勤務手当と規定した。規定外勤務手当の 金額を固定することは、1955 年雇用法条款に規定により禁じられている。これは、正当な超過勤務手当の要求を避けようと、会社側が編み出した処置にほかならない。

(4) 1950年証拠法 92 条の規定により、雇用契約の条項に相反する内容を立証するた めに、本件に直接関係ない証拠や口頭による証拠を持ち出そうとすることは認められな い。会社側は、当初の給料には超過勤務手当が含まれていたこと、また給与形態変更後の固定超過勤務手当に関しても、L氏より口頭の同意を得たと主張したが、いずれも認められない。

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