解雇は会社の組合つぶし〜原告の主張は立証されるか?

  1. Home
  2. Knowledge Base
  3. 判例
  4. 規則・違反行為
  5. 解雇は会社の組合つぶし〜原告の主張は立証されるか?

アンソニーサミー氏&アノル氏
VS
コンフォート・ラバー・グローブス・インダストリーズ

判決日: 2001.08.01

概要:

アンソニサミー氏 (以下S氏) は運転手。アノル氏(同A氏)は事務職。S氏は会社の上司およびその家族に対し、肉体的な危害を加えたとして解雇された。

A氏はS氏に対して暴力行為をそそのかしたとして、同じく解雇された。

S氏、A 氏ともに行為について否認しており、これを理由とした解雇が不当であると主張。両氏が組合結成のために行動していたことから、これに反発する会社が両氏を迫害したものとした。

判決:

S氏の解雇は合法、A 氏の解雇は不当

裁定内容:

(1) 各証言からS氏が言葉や肉体的な暴力行為を上司およびその家族におこなったことは明らかである。

(2) 脅迫の言動があったという事実が何より重要であって、脅迫がいかなる特定の個人に向けられたものではないとするS氏の主張は受け入れられない。

(3) 脅迫行為は勤務時間外の夜に行われ、これにより上司が1日中身の危険に脅かされることになったことは明らかである。

(4) このようにS氏は、脅迫という重大な違法行為を犯しており、解雇は妥当である。

(5) 会社は、A 氏がS氏の行為を扇動したという証拠を提示できなかった。

(6) A氏はS氏による脅迫があった現場にいたというだけに過ぎず、事件に関して受動的な立場であった。A氏が扇動したという証拠はない。

(7) 組合運動に対する迫害という主張については、たとえ両氏の解雇が組合運動が背景にあったとしても、それを裏付ける直接的な証拠はない。

*組合運動つぶしの解雇だと主張する原告側は、当該政府機関の命令があるまで会社が組合を認めなかったことや経営者が組合代表者に組合活動を認めず対決していく姿勢を表明したことを、会社が悪意ある解雇を行った状況証拠であると主張。しかし法廷は直接的な証拠としては不十分だとしてこれを退けた。

Was this article helpful?