試用期間中の勤務成績不良〜警告や改善機会は十分与えたか?

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サンガラン・ラガヴァン氏
VS
パームベース・シップ・マネジメント(M)

判決日: 2001.10.08

概要:

サンガラン・ラガヴァン氏 (以下S氏) は、テクニカル・マネージャーとして試用期間中に、勤務成績が不満足であったことを理由に解雇された。

会社は、解雇に先立ってS氏に警告とともに試用期間の延長を伝えたが、S氏がこれを拒否したことから雇用契約を解除したと主張した。

一方S氏は、勤務成績について会社から何ら警告を受けていなかったと主張。また会社が試用期間延長についてS氏に通達していた事実もないとして、解雇が不当であると訴えた。

判決:

解雇は不当

裁定内容:

(1) 試用期間中の被雇用者は正社員と同じく、正当な理由なしに解雇されない権利を有する。また解雇に当たっては、試用期間中の社員であっても善意に基づくものでなければならない。

(2) 勤務成績の不良を理由とした解雇を実施する際には、雇用者は解雇の対象となる被雇用者に十分な警告を与え、また改善の機会を与えなければならない。それでも被雇用者が勤務状態を改善できなかった場合に初めて解雇できる。

(3) 状況証拠からみて、S氏は口頭でも文書でも勤務内容についてのいかなる警告も受け取っていなかった。会社は、S氏に対して特別の業務指導や十分な改善の機会を与えていなかった。

(4) S氏への勤務評価は、S氏への解雇言い渡しの3日前に出されている。もしS氏の勤務成績が不良であったことが事実だとしても、この3日という期間は勤務改善へ向けての猶予期間としては短かすぎる。また会社は、S氏への評価に関する具体的な中身を証拠として提示しなかった。

(5) S氏の雇用契約解除通知では、S氏が試用期間延長を拒否したことに対しては触れていない。これは、会社がS氏の試用期間を延長することを明示するような文書をS 氏に出していないことの傍証となる。

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