試用期間中の社員の解雇 〜勤務成績の不良は十分証明されたか?

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ノール・アザイル・アーマド氏
VS
ホテル・ヘラン・ランカウイ

判決日:2001.02.27

概要:

ノール・アザイル・アーマド氏 (以下N氏) は、会計監査役として試用期間中の身だった。

会社は、N氏の勤務成績が満足いくものでないとして解雇を申し渡した。N 氏の上司であった会社側の証人 (以下X氏) は、N氏が日報の記載を常習的に誤って書 いていたと証言。

これについてN氏は、ホテル内の売店などから上げられた誤った報告が原因だと反論していた。

判決:

解雇は正当

裁定内容:

(1) N氏の上司であった会社側証人 X氏は、N氏が主張している通り、売店などから上げられた報告に間違いがあったことを認めている。しかし同時にX氏は、N氏が入手 した売店の報告書にある数字の再チェックを試みて、やはりN氏の計算に誤りがあったことを見つけている。これはすなわち報告書における数字が正しかろうが正しくなかろうが、N氏が正しく計算できなったことを示している。正しい報告書の数字を計算できず、正しく日報に記載できなかったのはN氏の方である。これはN氏が、会社から与えられた任務をきちんとこなしていなかったことを示している。

(2) 会社は、N氏に対して文書による警告を行っていなかった。しかしN氏が証人X 氏より口頭で何度も注意を受けていたことは十分証明されている。自分の過ちについて N氏がX氏より説教されていたことは、N氏自身も認めている。しかしN氏はX氏より 注意を受けた後、数日は正確に記載していたものの、また過ちを繰り返し始めるといっ た状態であり、試用期間が終わる際の会社によるN氏の評価は、受け入れがたいものであった。

(3)N氏は、会社が満足するような勤務成績を収められなかった。N氏は、勤務に関 して集中を欠き、注意を払っていなかった。またN氏は、職務に細心の注意を払う努力を行っていたことを示すことができなかった。

(4) もし試用期間が終わってN氏の勤務成績が会社の満足いくものでなかったならば、それが善意に基づいて行われたものである限り、会社の解雇という措置は法律的にみて誤りとはいえない。

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