試用期間中の被雇用者〜不採用の理由の提示はあったのか?

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ノリア・サブリ氏
VS
センプラス・インダストリーズ

判決日:2001.07.31

概要:

ノリア・サブリ氏 (以下N氏) は、人事課スタッフとして試用期間中だった。 N氏は、同氏を正式に雇用しない旨を記した不採用通知を渡された。

会社の証人となった役員は、景気低迷によって経営に打撃を受けたと証言。会社が他社に買収され、 新しい親会社は同社の人員を 10%しか引き受けないため、人員削減に踏み切らざるを 得なかったと主張し、N氏の解雇の正当性を主張した。

判決:

解雇は不当

裁定内容:

(1) 法廷は、会社が経営難に陥っていたことについては理解を示したものの、会社がN氏を解雇したことの正当性については認めなかった。

(2) 会社は、N氏の雇用が認められなかった理由について一切説明していない。N氏 の勤務成績が不満足なものであったということを示す証拠は提示されていない。その上、どういう基準で削減する人員を選ぶのか、どういう理由で残される 10%の人員が選 抜されるのかについて明らかにされていない。つまりN氏が残される 10%から除外される理由について明らかでない。

法令では労働者の権利を守るため、解雇には過失や勤務成績不良、あるいは不法行為があったことを示す証拠を求めている。会社が主張するN氏解雇の主な理由は会社の経営難であり、これについては法廷は認定している。

しかし、会社がN氏解雇の理由につい てそう主張しながらも、会社がN氏に渡した不採用通知には、N氏の勤務成績不良や会社の経営難など、解雇の理由については一切書かれていなかった。N氏が会社にクレー ムをつけた理由は、不採用通知に理由が書かれていなかったことにより次の仕事を探す のに不利になったことだった。

もし会社の経営難が理由として明記されていればN氏が 次の仕事を探すのに不利にならなかったはずで、N氏も解雇を納得したはずであった。

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