試用期間内の解雇〜不正行為や成績不良の証拠提示は十分か?

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レヌジート・カウル氏
VS
アルファ・シグマ

判決日: 2001.08.11

概要:

レヌジート・カウル氏(以下K 氏)は、オフィス管理者として試用期間中の身。会社は、以下理由でK氏を解雇した。

▽会社の電話を頻繁に私用に供した
▽長距離の私用電話を許可なく上司の部屋からかけた
▽インターネットでわいせつな画像を入手した
▽届け出なく欠勤した
▽勤務成績が不良だった

会社社長は私用電話を止めるよう注意したがK氏は聞かなかったと証言。同僚も K氏が勤務時間中にアクセスしたイン ターネットでわいせつ画像を入手して同僚たちに見せたことを証言した。K 氏はまた試用期間中でその権利がないにも関らず、2回にわたって無断休暇をとったうえ、勤務成 績も思わしくなかった。会社は度重なる警告にも関らずK氏が改めないことから、最終的に解雇に踏み切った。
一方、K氏は私用電話をかけたことは認めたが、警告を受けたことはないと主張。インターネットでわいせつ画像を入手したことも否認した。無断欠 勤については、2回目の欠勤は病欠であり、会社に医師の診断書を提出し、K 氏の母親 が電話で会社に連絡したと主張した。

判決:

解雇は合法

裁定内容:

(1) K氏も認めているように、K氏が上司の部屋に入って電話をかけたのは間違いなく、会社側が K 氏の電話記録をチェックしていたことからみても、会社が K 氏に警告しなかったとは考えにくい。

(2) K氏は、会社による警告後も勤務成績が向上しなかったという会社側の主張に対し、明確な反論ができなかった。

(3) 同僚が、K氏がわいせつ画像を見せたと偽りの証言をする必然性はない。彼らの証言は信頼にたるもので、K氏の主張は疑わしい。

(4)無断欠勤についてK氏は、会社が病欠の連絡を受けたという証拠を提示できな かった。またK氏が主張する医師の診断書も提示できなかった。

(5) 会社側の主張は証拠によって裏付けられており、K 氏の解雇は合法である。

* 解雇が正当かどうかは、

▽会社が提示する解雇の理由は何か?
▽その理由を法廷で立証できたか?
▽加えてそれが解雇の理由になりうるか?

――が要因となる。会社側は、解雇の理由に2度目の欠勤を挙げるのを避け、度重なる会社の警告に対してもK氏が改善しなかった点を理由とする姿勢を明確にした。ここには会社の行為が不誠実な点は見受けられない。

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