辞職届の撤回〜会社は受理について意思表示する義務はあるか?

  1. Home
  2. Knowledge Base
  3. 判例
  4. 雇用契約
  5. 辞職届の撤回〜会社は受理について意思表示する義務はあるか?

ジャマリア・モハマド・ユソフ氏
VS
プルチェタカン・ケセラマタン・ナシオナル

判決日: 2001.07.19

概要:

ジャマリア・モハマド・ユソフ氏 (以下J氏) は、2カ月の無給休暇を希望しており、会社の最高経営責任者 (CEO) に会って休暇申請を提出。しかし同CEOがこれを 却下したため、J氏は直ちに辞職届を提出した。

会社はこれを受理し、雇用契約解除に 当たっての猶予期間約1カ月をいったんは承認。この後、社内保安の理由でJ氏の猶予期間を撤回し、辞職届が出された翌日をもって解雇とした。

これを受けたJ氏は、辞職届の撤回を主張したが、会社はこれを拒絶。J氏は、会社がJ氏が申請していた無給休暇を認めないことで、J氏を辞職に追い込んだと主張。また、会社がJ氏の辞職を受理したとの意思表示をしておらず、J氏による辞職届の撤回は有効であり、辞職は成立していないとした。

判決:

解雇は合法

裁定内容:

(1) J氏は、会社の規則にも、会社とJ氏の間の雇用契約にも、J氏の無給休暇願が承認されるべきであるとの根拠となる内容が含まれていないことを認識していた。

(1a) J氏の夫がJ氏に会社を辞めるように勧めたという証言とを考え合わせると、会社によって無給休暇を却下された際にJ氏がすぐさま辞職届を提出したことが、J氏のまったくの自主的な行為であって会社によって強制されたものではなかったと考えられる。

(2) J氏は、会社から強要されたために辞職届を提出したと主張しているが、J氏の証言からすると、J氏が辞職届を出した背景に、J氏の雇っていた家政婦が長期休暇を取ったために子供の世話をする者がいなくなったことがあるのは明白である。

(3) 証言からすると、会社が口頭でもってJ氏の辞職届を受理したのは明らかである。

(3a) 被雇用者から出された辞職届について、雇用者が被雇用者に受理の意思表示をしなければならないという法的な責務はない。いったん提出された辞職届は、雇用者の同意なしに撤回することはできない。

Was this article helpful?