重要書類の紛失〜原告は偽造を強いられたのか?

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モハマド・ザムリ・カリド氏
VS
UMBC ファイナンス

判決日: 2000.10.17

概要:

原告のモハマド・ザムリ・カリド氏 (以下M氏) は信用貸付係として勤務。会社の重要書類を偽造したことを理由に解雇された。社内監査が行われた際、9つの分割支払い保証書が紛失していることが判明。ところが後になってから突如としてその紛失していた書類が発見された。

この件に関して会社が調査を行った結果、信用貸付係であるM氏がそれらの書類及び必要なサインを偽造していたことが明らかになり、 M氏自身もこの行為を認めた。

しかし裁判においてM氏は、書類の偽造は書類を紛失したとされる上司によって指示を受けたからであったと主張。社内調査においては、 上司をかばうべく真実を明かさなかったのだと説明した。

判決:

解雇は正当

裁定内容:

(1) M氏の上司が自らのミスの責任をM氏に負わせようとしたとするM氏の証言は、立証されていない。もしそれが真実であったならば、M氏は社内調査においてそれを証言していたはずである。

(2) M氏の上司だけでなく他の誰もが、M氏に書類及び貸借人のサインを偽造するよう指示したものはいない。またM氏の上司のサインが必要な部分についてもM氏がサインしていることから、サイン偽造はM氏一人が行ったと判断される。社内調査においてM氏自身も、当人不在で立会人としてサインをすることは不正行為であることを認めている。

(3) 従って、M氏の証言はすべて後知恵によるものであり、真意に欠けている。また、社内調査が公正に行われなかったとする証拠は無い。M氏の解雇は正当である。

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