最低賃金の見直し及び給与に関するQ&A

マレーシアの日系企業の皆様より最近弊社に頂いたご質問の中から、最低賃金の見直し及び給与に関するものと、弊社の見解をご紹介致します。

最低賃金の見直しについて

他社動向

マレーシア政府が最低賃金を月RM1,500に引き上げを決定することを踏まえ、 現在弊社でも従業員給与の見直し・引き上げを検討している。
新規採用者の賃金を見直すにあたり、既存従業員への調整が必要となり、 他社動向が知りたい。

弊社見解

最低賃金のRM1,500への引き上げにつきまして、社員5人以上の企業において、5月1日より最低賃金をRM1,500に引き上げる旨、3月19日に首相より発表がありました。 (MEF/マレーシア経営者連盟は3月21日付で政府に対し、社員20人以下の企業へ最低賃金の引き上げを適用すべきでない旨の声明を発表しております。)

今回及び過去にマレーシアの企業様が取られた策は大きく分けて下記2案となります。
①賃金がRM1,500未満の従業員のみを対象に引き上げ
最低賃金+RM500程度(今回であればRM2,000位まで)の従業員を対象に段階的(緩やかな曲線となるように)に引き上げ

多くの企業様は、従業員からの不満を防止する為②の策を取られておりますが、業績が厳しい等一律での引き上げが難しい企業様は①の策となっております。
なお、①の策を取られる場合は、従業員からの不満を防止する為、説明会を開いて理解をしてもらう等の対応が必要となります。

業績不振の場合

最低賃金の引き上げは、RM2,001以上の従業員に対しては、法的には適用しなくても問題ないかと思うが、一般的にはRM2,001以上の従業員に対しても引き上げは行うものか?

弊社ローカルスタッフによると、組合がある企業の場合は、最低賃金引き上げの場合にはRM2,001以上の従業員に対しても賃金アップの要求が行われるのが一般的で、それをしない場合は退職を促す結果になると聞いた。

業績不振で赤字の場合でも、一般的に昇給は行うものか?

弊社見解

法的にはRM2,001以上の従業員に対しては、賃金の引き上げを行う必要はございません。 あくまで、今回の最低賃金の引き上げは、RM1,500未満の従業員が対象です。
また、昇給・賞与は会社主導での決定が認められております。仮にRM2,001以上の従業員への賃金の引き上げをしない場合、従業員のモチベーションが低下し、転職(自主退職)する従業員が出る可能性は考えられますが、退職を促す結果になる (みなし解雇とされる) 事は、まず無いかと存じます。


一方で、マレーシア政府が最低賃金をRM1,500への引き上げを決定した場合、会社が業績不振の場合でも、賃金がRM1,500未満の従業員に対しては賃金をRM1,500に引き上げる必要がございます

給与について

欠勤が多い従業員の場合

病気休暇や無給休暇等で欠勤が多い従業員に対して、シフトに穴をあけたという意味でマイナス評価(昇給無し)の判断は出来るか?
従業員の病気休暇の取得(勤務中にケガ等した場合等)は当然の権利だが、裏を返せば体調管理が出来ていないという意味で、査定時にマイナス評価としたいが可能か?

弊社の見解

可能です。昇給なしでも構いませんが、一番問題なく実行出来るのは、賞与に影響させることです。

給与ランク

スタッフの給与に関して、給与テーブルを作成して各テーブル毎にランクを振り分け、雇用契約の際に「 あなたの給与ランクは、◯◯です」とし、「詳細は給与テーブル参照」と雇用契約書に記載することは可能か?

また、昇給の際も、「〇月〇日から、あなたの給与ランクは◯◯になりました」と、記載した書面1枚で承認をもらう方法は可能か?

弊社見解

可能です。
但し、本人の承諾なしの減給は雇用契約違反になります為、減給はされないで下さい。減給は従業員の承諾が必要となります。

インセンティブ制度

◎ 売上インセンティブ
◎ 皆勤賞インセンティブ
上記2件の、支給のタイミングはいつにしたら良いか?

弊社見解

次月の給与支給のタイミングで、手当として給与明細に明記されるのが良いかと存じます。