給与に関するQ&A

マレーシアの日系企業の皆様より最近弊社に頂いたご質問の中から、給与に関するものと、弊社の見解をご紹介致します。

給与の上限について

昇給による給与レベルが徐々に上がりつつある。各ポジションにおいては給与レンジのガイドラインはあるものの強制力がなく、将来、長期勤続すればポジションが上がらなくとも(仕事内容は変わらず)給与だけが高くなることを懸念している。各ポジションにおける給与の上限を設ける事は可能か。

弊社見解

日系企業の中には、各ポジション毎に給与の上限を設けているところはあります。
ベースアップがないのであれば、勤務評価低迷による昇給なしは基本的に問題ありません。
※ 減給は基本的に従業員の同意が必要です。

突然辞めた従業員への給与支払いについて

突然従業員が出社しなくなり、そのまま自主退職となった場合、当該従業員への給与はどの位払えばよいか。

弊社見解

賃金支払い期間における契約解除日までの給与を支払う必要があります。
マレーシア1955年雇用法第15条には、「被雇用者が事前に雇用者から承諾を得ずに、営業日の連続2日間以上の欠勤をした場合、その被雇用者は、雇用者との雇用契約に違反したとみなされる」と定められており、無断欠勤開始前日が最短の契約解除日となります。

給与からの天引きについて

従業員から了承を得て長年、遅刻や早退した時間分を給与から差し引いていた。最近労働局から呼び出され、労働局への申請無しに、遅刻や早退した分を給与から天引きしてはいけないと言われたが本当か。

弊社見解

労働局への申請 (許可) 無しに差し引くことはできません。
※ 一部例外もありますが、労働局からの申請許可が無い中での賃金控除は基本的に不可となります。

給与の前払いについて

従業員より親族の医療費の為の給与の前借り又はローンの相談があった場合、何か留意すべき点はあるか。
会社次第で良いのか、又は何かしら義務が発生するのか。

弊社見解

マレーシア1955年雇用法では、従業員が前月に稼いだ賃金の総額を超える前払いをしてはならないと定められています。
但し、従業員又は従業員の身内(従業員の両親・子供・兄弟、もしくは従業員の保護の下にいる人物)への下記の支払いは例外となり、上記のとおりではありません。
◎家の購入、建築、もしくは改築
◎土地の購入
◎自動車、単車、もしくは自転車の購入
◎雇用者が取引を申し出ている、雇用者の事業における株式の購入
◎コンピューターの購入
◎被雇用者、もしくは被雇用者の身内への医療費の支払い
◎被雇用者、もしくは被雇用者の身内への教育費の支払い
◎障害により働けない期間での領収書が保留中の、経費への支払い

なお、従業員へ給与の前払いを行う場合は:
① 雇用者から労働局長に対して、書面による申請を提出する事。
② 労働局長が、従業員にとって有益であると判断する事。
③ 労働局長によって、書面による承認が下される事。

  なおその際、労働局長によって修正が加えられる、もしくは労働局長が適切と判断する条件が課せられることがある。
ー が必要となります。

また、貴社と当該従業員の間で:
◎書面にてどのように給与から天引きをするのか
◎退職した場合には残額の全額返金を義務付ける

ー 等の項目を決め、従業員の署名をもらい、同意を取る事を必ず行って下さい。

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