感染者出ても事業所の閉鎖は不要=保健省次官

【クアラルンプール】 
新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大で事業所が神経質になっていることを受け、保健省のノール・ヒシャム・アブドラ事務次官は、事業所内に感染者が出たからといって必ずしも閉鎖する必要はないと述べた。

 同事務次官は、「感染者が出た事業所は保健省の指示に従って良好な衛生状態を実践し、消毒の手順に従いオフィス内で徹底的なクリーニングを実行し、ウイルスのさらなる拡散を防止する必要がある」と強調。
重要なことは十分な消毒の実施であり、事業所自身で検疫措置を課す必要はなく、同省が設定した予防措置に従えばそれで十分だと述べた。

 連邦土地再開発公社(FELCRA)傘下企業、Felcraは4日、役員から感染者が出たことを明らかにした上で、本社ビルに務める従業員に対して在宅勤務を命じたことを明らかにした。
本社ビルは4日から6日まで閉鎖され、全面的な消毒が行なわれる。支店は通常通りに営業を行なうという。

 一方、人的資源省は声明を発表し、すべての雇用主と従業員は「1994年労働安全衛生法(Osha)」を遵守し「Covid-19」の感染拡大を防ぐ義務があると強調。雇用主に対しては、リスク評価を実施し、業務手順を改善してウイルスへの曝露のリスクを低減することを求めた。
また感染が拡大している国に行った従業員がいればその従業員の健康状況を監視し、発熱、咳、呼吸困難などの症状がある場合は緊急治療を求めなければならないと指摘。感染国にへの不要不急の渡航自粛を求めた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、3月5日、ベルナマ通信、3月4日)