「失業率は今後さらに上昇」経営者連盟が予想

【クアラルンプール】 統計局が発表した4月の失業率が新型コロナウイルス「Covid-19」の影響で5%に急上昇したことについて、マレーシア経営者連盟(MEF)は「ほんの始まりに過ぎない」と今後のさらなる悪化を予想した。
シャムスディン・バルダン専務理事は、消費者が食品や健康以外の消費に消極的になっていると指摘。国内経済は来年半ばまで「非常に弱い」状態が続くと予想されるため、ビジネス維持のための手持ち資金がショートして多くの事業主が人員削減に踏み切るだろうとし、失業率が最大12%に上ると予想した。一部の雇用主は借り入れで賄っている状態だという。
シャムスディン氏は、個人用保護具(PPE)、ゴム手袋、フェイスマスクの製造など食品と健康に関連する企業の業績は順調だったとした上で、需要低迷の状況は世界的に同じであり、マレーシアのサプライヤーのほとんどが3月以降注文を延期していると指摘。政府の支援がなければ多くの事業主が廃業するしかなく、破産や従業員からの訴えに対する法的保護が必要になるだとうとし、シンガポールや英国で行なわれているように賃金助成金を継続するよう政府に要請した。
(フリー・マレーシア・トゥデー、6月15日)