購買者景気指数、7月はやや下降=IHS調査

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 英系情報会社IHSマークイットは、2020年7月の「マレーシア工業購買担当者景気指数」(PMI)が50.0となり、前月の51.0からやや下降したと発表した。ただ最悪時期や長期平均の49.0を上回っており、製造業売上が2カ月連続で上昇していることからも回復基調が続いていることが窺える。
IHSによると、新規注文は6月の水準から変動はなかったが行動制限令(MCO)の緩和に伴い4、5月の状況からは大きく改善した。ただ需要は依然として弱含みで、新規の輸出注文は6月に比べて大幅に下がった。なお多くの企業は、来年にかけて需要が高まると予想している。
雇用については、新型コロナウイルス「Covid-19」の影響が続いていることから企業の稼働率が低いままであり、コスト抑制のために新規雇用に慎重になっている。
マレーシアPMIは製造業者約400社の購買担当者を対象としたアンケート調査に基づいたもので、▽新規注文▽生産量▽雇用▽サプライヤー納期▽在庫——の5つの指標の加重平均で算出。50を判断の分かれ目としてこの水準を上回る状態が続くと景気拡大、逆に50を下回る状態が継続すると景気減速を示している。