新卒者の資格に見合う仕事がない、ISEASが指摘

【ペタリンジャヤ】 シンガポールのユソフ・イシャク学院(ISEAS)の上級研究員、リー・ホクアン氏は、マレーシアの若者は高等教育を終えているのにも関わらず、労働市場は資格や学位に見合う雇用を創出していないと指摘した。
ウェビナーにおいてリー氏は、若者が主にサービス業や販売、生産ライン、事務職、小学校教諭として働いていると言明。2018年には15ー24歳の32.7%、25歳以上の24.7%が高等教育を終えたが、専門職に就けたのは6%未満となっていると述べた。多くの若者が学位や資格以外の仕事に就いており、労働政策と低賃金雇用が原因となっていると指摘。新卒者の数は雇用需要を上回っており、低賃金で雇用されることから、自営業者が増加しているとした。新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大はサービス業に従事する自営業者にもっとも影響が出たという。
リー氏は、新卒者が資格や学位に合った仕事に就けるように、雇用の創出や、生産性や平等性の向上、労働市場における生活賃金の新しい考え方が必要であると述べた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、10月15日)