第1四半期の求人数は10%増加=JACリクルートメント

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ジェイエイシー(JAC)リクルートメントは26日、2023年第1四半期の「アジア各国のホワイトカラー人材紹介市場の動向」を発表。マレーシアの求人数は前年同期に比べ10%、前期比では32%それぞれ増加した。
JACマレーシアのニック・テイラー氏によると、企業の採用動向としては、2023年初頭は、祝祭日が多いこと、ハイテク産業におけるレイオフ、建設プロジェクトの再開の遅れ、製造業の生産高の弱体化といった課題により、さまざまな分野で雇用の縮小に直面した。しかし、回復の兆しはあり、第2四半期からは雇用市場は強含むと予測されている。このような楽観的見通しの理由のひとつは、マレーシアの国内経済がここ数年回復の兆しを見せており、良好なモメンタムを示していることで、外需産業が拡大し、企業や求職者に新たなビジネスチャンスをもたらしている。マレーシアの最大の貿易相手国である中国との往来の再開により、マレーシアの輸出が拡大することも期待されているという。
一方で求職者の動向としては、新型コロナの感染拡大は求職者に大きな影響を与え、リモートワークやフレキシブルな勤務形態へ就業志向が変化した。人材獲得競争が激しくなるにつれ、従業員は現職を離れることに慎重になり、自分の雇用の安定を守るためにカウンターオファー(現在の雇用主からの引き留め交渉)を受け入れるようになったため、カウンターオファーが大幅に増加しているという。