第2四半期の求人数は2%減=JACリクルートメント

(7月31日)

人材紹介のジェイ・エイ・シー(JAC)リクルートメントは7月30日、2019年第2四半期のアジア各国のホワイトカラー人材紹介市場の動向を発表した。マレーシアの求人数は前年同期比2%減少したが、前期比で1%増加した。 

JACリクルートメント・マレーシアの大西信彰 社長によると、第2四半期はサービス業やIT系企業を中心に採用意欲の増加が見られた。日系企業の求人数については、前年同期比、前期比それぞれ11ポイント、14ポイント低下した。一方、引き続き外資系SSC(シェアードサービスセンター) や地場IT企業からの求人引き合いは強く、外資系で前期比で16ポイント、地場で40ポイントの増加となった。SSCにおける日本語・タイ語・ベトナム語といった多言語人材の需要は増えることはあっても減少に転じることはないという。 

ポジション別の求人数は、課長職以下のジュニア(3,000ー5,000リンギ)のポジションは前年比7ポイント増加、一方シニアマネジャーや社長といった高額ポジション(9,000リンギ)は前年同期比6ポイント減となった。 

求職者の動向は、製造業でマレーシアへの製造移管の動きもあるものの、雇用増大に繋がるまではもう暫く時間を要すると予想されており、求職者も転職時期を見極めており、慎重姿勢をとっている。その影響で、希望給与と提示給与の乖離幅に関する許容限度が下がってきており、提示された待遇に安易に妥協せず、自分の希望を粘り強く交渉する求職者が増えている。 

多言語人材においては、従来より売り手市場が続いており、その結果、給与水準が昨年比15%ほど上昇している。その結果、採用企業はより慎重に人選を行っている。日本人候補者についても同じような傾向が見られるという。昨年までは企業側も多少は目をつぶっていた実戦的な英語力について、このところ明確に要求する企業が増えてきている。 

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