非熟練外国人労働者不足で生産に影響=FMMペナン支部

【ジョージタウン】 マレーシア製造業者連盟(FMM)ペナン支部は、非熟練外国人労働者の不足によって必要とされている労働力全体の三分の二しか確保されておらず、注文に間に合わない恐れがあると懸念している。
リー・テオンリー会長は、必要な労働力の三分の一に当たる約6万人が非熟練外国人労働者の不在によって「行方不明」になっていると指摘。マレーシアの新型コロナウイルス「Covid-19」のエンデミック(風土病)段階への移行に合わせて製造業者が通常の操業体制に戻るに当たって、非熟練外国人労働者不足の問題がいまだに続いていると述べた。
リー会長によると、人手不足に悩む企業が外国人労働者の受け入れを当局に求めたが、官僚主義や渡航制限などの障害が実現を阻んだ。外国人労働者の調達先はインドネシア、バングラデシュ、ミャンマー、ネパールの4か国だが、企業が外国人労働者雇用を申請してから何カ月も経ったにも関わらず、労働者の供給を受けたのはわずかで、多くの企業はいまだ許可を待っている状態だという。
リー会長は、労働力不足が続くと既存労働者に残業などの負担がかかる一方で企業は注文を逃すことになり、さらに最近施行された最低賃金の1,500リンギへの引き上げが経営コストのさらなる増加に繋がっていると指摘。宿舎提供などで費用が嵩む外国人労働者よりも地元民の雇用を優先したいと考えているが、外国人労働力不在の空隙をマレーシア人労働者で埋めるという試みは失敗しており、人手不足解消のための自動化についても、大量生産ができない小規模企業にとっては経済的に見合わないと指摘した。
(ザ・スター、6月1日)