マレーシア人の74%、魅力的な給与と福利厚生を企業に期待

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 人材紹介のランスタッド・マレーシアが行った「エンプロイヤー・ブランド・リサーチ2022」によると、マレーシアでは企業に対して「魅力的な給与と福利厚生」を最も期待していることがわかった。回答率は74%で、前年から2%上昇した。
「ワークライフバランスの良さ」は70%で、前年比1%アップ、「強力な経営体制」が64%で、前年と変わらなかった。ワークライフバランスを改善するために、回答者10人中9人が自ら行動したとし、44%が「フレックス勤務を選んだ」、33%が「自宅やリモートで働く頻度を増やした」、23%が「残業時間を減らした」と回答した。
「現在、リモートワークをしている」との回答は51%で、前年比マイナス18%となり、54%が「企業が柔軟な勤務形態を提供することを望んでいる」と答えた。
一方で85%が「専門的かつ個人的な成長のためにスキルアップの機会を提供することを望んでいる」と回答したが、「企業が十分な能力開発の機会を提供している」との回答は59%にとどまった。回答者の4分の3がスキルアップの機会があれば、同じ会社に留まる可能性が高いとし、57%は「適切なトレーニングが重要」と答えた。
ランスタッド・マレーシアのファハド・ナイーム業務責任者によれば、労働市場の迅速な回復を受け、企業は積極的に人材採用を行っていると指摘。業界を問わず、熟練人材への需要が高まっており、求職者は給与や福利厚生について交渉が可能で、ワークライフバランスや生活水準を向上できているとした。一方で生活費高騰やインフレへの懸念も高まっており、求める水準の給与が得られなければ、従業員は生活の質を維持するために転職を考えるだろうとした。
企業が従業員に提供できる価値を指す「従業員価値提案(EVP)」や転職状況などについてランスタッドは今年1月、31カ国・地域の16万人に調査を実施。マレーシアからは2,524人が調査に参加した。
(ザ・スター、6月15日、ランドスタッド発表資料)